長命茂宏税理士事務所
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2020/4/18

持続化給付金の計算方法と私見

 持続化給付金の計算方法が分かりづらいので、①対象者、②給付限度額、③給付金の計算方法の順で以下に示します。
 
①対象者:
中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者等、その他各種法人等で、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している者
 
②給付限度額
①のうち、法人は200万円、個人事業者等は100万円を限度
 
③給付金の計算方法
前年の総売上(事業収入) - (前年同月比50%以上減した月の売上×12ヶ月)
 
※前年同月比50%以上減した月の対象期間は、2020年1月~12月のうち、2019年同月比で売上が50%以上減少したひと月について、事業者が選択。
 
例:昨年(2019年)の事業収入が毎月90万円で、年間1,080万円(=90万円×12)だった個人事業主等の場合
 
月別売上  1月  2月  3月  4月5月,6月・・・
2019年 90万円 90万円 90万円 90万円  同左
2020年120万円 80万円 60万円 40万円 
   
1月、2月、3月は、前年同月比の減少幅は50%に満たないですが、4月は50%以上減しています。
なので、この50%以上減した月の事業収入40万円を12倍して年ベース換算します。40万円×12=480万円。
 
よって、
前年の事業収入1,080万円 - 480万円 = 600万円 > 100万円(個人事業主等限度額)
ゆえに、給付額100万円。
こんな感じの計算プロセスです。
(例は、4月の時点で、計算結果600万円が、個人事業主等限度額100万円を超えたので、限度額を超える給付はないことから、4月を選択しただけであって、計算結果によっては5月以降の選択の場合ももちろん有り得るので、あしからず)
 
 また、個人事業主について、青色申告者に比べて白色申告者は判定方法が簡便的なのが特徴的です。
 売上50%以上減の対象月と比較する前年同月について、青色申告者の場合、基本的に、前年の青色決算書に12ヶ月の月別売上高を記載していると思います。この月別売上高と比較すれば、2020年の売上が50%以上減となっている対象月を容易に見つけ出すことができます。
 しかし、白色申告者の場合、収支内訳書にそのような月別売上欄がありません。そのためかわかりませんが、簡便的に、前年の年間売上金額÷12ヶ月(つまり前年の平均売上金額)を、2020年対象月と比較する前年同月の売上金額とみなして判定するようです。
 ただし、青色申告者であっても、①青色決算書を提出しない者(任意)、②月別売上高の記載がない者、③相当の事由により青色決算書を提出できない者は、白色申告者同様、前年の平均売上金額と、対象月の売上金額を比較して50%以上減になっているかどうかを判定しても良いようです。
 
 このブログは2020年4月18日の記事です。記事作成日以後、給付対象者の範囲の緩和などが認められる場合がございますので、その時は上記記事の内容とギャップが生じてしまう点ご留意ください。なお、2020年途中で法人成りした方や、新規創業した方なども、一定要件満たせば、持続化給付金の対象になるかもしれないので、給付金ホームページや問い合わせなどでお調べいただくことをおすすめします。
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